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管理会計=経営を引き立てる 2

管理会計をいかに経営に引き立てるのか?

いきなりこの事例、「エー、管理会計出てこないでは?」と感じるかもしれません。

ある会社の部長会議でのこと。

ある部長さんが、部長会議で決めてほしいこと(議題)を提示しました。

すぐに、様々な人から様々な意見が出されまた。活発な意見が交換されるのはこの会社の良いところです。

会社によっては、発言を全くせず、何のために出てきているのかわからないメンバーが大半なんてこともありますから、その意味ではこの会社はおしいところです。

私は部外者で、その問題の意味がよくわからないので、手元の紙に意見を関連線などで関連づけながら記録していました。

そして気づいたことが3つ、

(1)出される意見が必ずしも同じ論点についてのものではない

(2)出される意見を誰も共有しようとしないので、会議メンバーはおそらく、出される意見を十分には把握していないであろうこと

(3)そして、最もびっくりしたことは、解決しなければならない問題は、ひとつではなく2つあったという事実

そして、私は2つのことを皆さんにお願いすることになりました。

(1)会議に諮りたいことがある場合は、少なくとも最初に次のことは明確にすること

  ・付議したいテーマ

  ・背景、検討しなければならない理由、配慮が必要な事項

  ・考え得る選択肢

  ・発議者としての選択とその理由

(2)出された意見は、とりあえず箇条書きで良いので、ホワイトボードに書いて全員で共有すること

(こういった依頼を前提として、関係者から最低1時間、できれば2時間程度ヒヤリングによってある程度知り合っておくことは不可欠ですね)

それほど難しいことは言っていません。と、私は感じてしまうのは、あんまりでしょうか?

でも、これだけでも大分会議はうまくできるようになります。

ここまでのお話、「(会議では)出された意見は、とりあえず箇条書きで良いので、ホワイトボードに書いて全員で共有すること」などということを書きました。

この点について、重要な補足をします。ファシリテーション・グラフィックという言葉があります。

今の時代になれば、ご存知の方も多いと思います。

 「ファシリテーション・グラフィック」(堀公俊、加藤彰著、日本経済新聞社)によると、この言葉は、「議論の内容を、ホワイトボードや模造紙などに文字や図形を使って分かりやすく表現し、議論を描くこと」と定義されています。

そして、ファシリテーション・グラフィックの効用として、次の諸点が指摘されています。

 (1)話し合いのプロセスを共有する

  ・議論の全体像やポイントを提示する

  ・議論のポイントに意識を集中させる

  ・話し合いの共通の記録として残る

 (2)対等な参加を促進する

  ・発言を定着させて安心感を与える

  ・発言を発言者から切り離す

  ・発想を広げ話し合いを楽しくする

この本、会議を主催する立場にある方全員の必読書です。必ず役にたちます。私の太鼓判です。

さてさて、今回の内容、管理会計とどう関係ありますか?

管理会計の目的、前回の記事を再掲して、今回は終了といたします。

✔会社内(組織内)の経営者に限らずすべての人たちを対象にして、

すべて限定し書ききれるものではないですが、例えば

✔「経営戦略」「企業会計」このあたりを基本とし、

「経済学」「社会学」「地球環境学」「行財政学」「自然科学」

などなど、あらゆる分野が対象とします。

つまり、

✔分野が特定された財務会計と比べ物にならないほど広い分野を対象とする、

                                以上

JEIMA代表 櫻井道裕

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